飲食店のレジ金から経費を払っても大丈夫?税務調査で疑われないための管理方法
2025/11/03
飲 食店を経営していると、レジに入っている現金(レジ金)から備品を買ったり、ちょっとした経費を支払ったりすることがあります。
「小額だから問題ないのでは?」と思いがちですが、レジ金を経費に使うことには会計上・税務上のリスクが潜んでいます。
この記事では、飲食店におけるレジ金管理の注意点と、税務調査でトラブルにならないための正しい対応を解説します。
レジ金から経費を支払うメリット
・備品購入や急な出費にすぐ対応できる
・小口現金を別に用意する手間が省ける
現場では便利な方法ですが、実は税務リスクが高い運用です。
レジ金から経費を出すデメリット・リスク
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帳簿ズレの原因になる
レジ金には「釣銭用現金」と「売上代金」が混在します。そこから経費を支払うと、帳簿と残高が一致しなくなることが多いです。 -
税務調査で売上除外を疑われやすい
飲食業は現金商売のため、税務調査では特に厳しくチェックされます。
レジ金から経費を出していると、「売上を抜いているのでは?」と疑われる典型的な事例です。 -
レジ金残高の管理が煩雑になる
日々の釣銭と売上を明確に区分していないと、現金が合わなくなり、従業員とのトラブルや管理ミスの原因になります。
飲食店がとるべきレジ金管理の正しい方法
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レジ金は「売上と釣銭専用」に限定する
経費は「小口現金」を用意して別管理するのが基本です。 -
どうしてもレジ金から支払う場合のルール
・出納帳に「日付・金額・用途」を必ず記録する
・領収書を受け取り、経費精算とセットで保管する -
釣銭は固定額を維持する
例:30,000円を毎日キープし、過不足が出ないように管理する。
よくある質問(Q&A)
Q1. 飲食店のレジ金から経費を払ってもいいの?
A. 原則としておすすめできません。税務調査で売上除外を疑われるリスクが高いからです。
Q2. どうしてもレジ金から経費を払う場合は?
A. 出納帳の記録と領収書の保存を徹底してください。
Q3. レジ金はいくら準備しておけばいい?
A. 一般的には30,000円〜50,000円が目安。居酒屋のように客単価が高い業態
では、50,000円〜100,000円を準備すると安心です。
Q4. 小口現金とレジ金はどう違うの?
A. レジ金は「売上と釣銭」の管理専用、小口現金は「経費支払い」専用で
す。混在させずに分けるのがベストです。
まとめ
レジ金は「経費の財布」ではなく「売上と釣銭専用」として管理することが基本です。
便利さよりもリスク回避を優先し、どうしても経費に使う場合は、必ず領収書と記録を残すことを徹底しましょう。
レジ金の管理は、飲食店経営の信頼性を守る重要なポイント。日々の小さな工夫が、将来の大きな安心につながります。