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相続税調査がどのように行われるのか、教えてください。

遺産隠しをつきとめるには幾つかの方法があります。

(1)現金・預金通帳
①意図的に隠した現金・通帳を見つけ出す方法
被相続人の過去の収入、不動産の譲渡、有価証券の売買等の記録から、おおよそいくらぐらいの預貯金が相続税申告に含まれているだろうという推定をします。
ところが、相続税申告書にこれが反映されていないとすると、「これはおかしい、絶対に遺産隠しをしている」ということになります。
税務署はかなり早い段階で、申告書に載っ ていない金融機関にも照会書を出し、被相続 人だけでなく相続人の口座も含めてその全貌 を掴んでいます。そこから、名義預金(孫や子どもの名義だが実際は被相続人の預金)や、無 記名の割引金融債を購入したと思われる金額 を除いたものが隠し現金と推定されるのです。

②過去の査察調査で見つかった現金・架空名義の預金の隠し場所

● 居室内に積み上げられたゴミ袋の中
● 仏間の書院棚の天井部分
● 電気ポットの中
● 子ども部屋のタンスの中
● 天井裏のすきまに隠した菓子箱の中
● 壁掛けホワイトボードの裏
● 縁側下に作ったブリキ箱の隠し金庫
● 床下に埋めてあったビニール袋の中
● 従業員名義の貸し金庫の中 など

(2)無記名の割引金融債
最近の相続税に関する税務調査の特徴は、そのほとんどが現金預金及び無記名の割引金融債に関するものです。相続人は「現金で所有していれば、バレないだろう」「無記名の割引金融債なら誰のものか特定できないので、相続財産に含めなくても分からないだろう」と財産隠しに走るのですが、昨今の税務調査はそんなに甘いものではありません。
(3)生命保険・郵便貯金

生命保険会社は 100 万円を超える保険金を支払った場合、必ず「支払調書」を提出することになっていますので、税務署は保険金支払の事実を確実に把握しているのです。申告書にその事実が反映されていなければ、税務調査に来るのは当たり前です。
郵便局の貯金については、貯金事務センターで完全な名寄せが行われていますので、郵便貯金の有無はすぐにバレてしまいます。

(4)海外資産
海外にある資産については調査が及ばないと思われており、申告漏れとなるケースが少なくないようです。

①海外送金
一定金額以上の海外送金については、外国為替取扱銀行から税務署に支払調書が提出されることになっています。

②海外資産
海外にある定期預金、プライベートバンク 口座の預金、不動産などの資産も税務署の資 料情報から簡単に分かるようになっています。

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